Brand is fluid:ブランドは日々変わる流動体
ブランドは流動体
ブランドについて、変わっていく光のような、フルイドのようなものだと思っています。
ブランドが変化し、新たなかたちに適応していくということです。
私も以前は、ブランドは「確固たるもの」「変わらないべきもの」というイメージをもっていましたし、そういった考え方が長い間一般的だったと思います。
でも、近年では状況が変化しています。
Appleが、コンピュータ会社から、モバイルテクノロジーとエンターテインメントの分野の代表的な企業になったように、多くの成功したブランドは、環境の変化に適応し、顧客の期待や思考に応じて柔軟に変容していっています。
個人レベルのスモールビジネスブランドでは、また違うかたちで流体だといえます。もっと小刻みで短期的な変化があると思うのです。
スモールビジネスのブランドが流体のようである理由は、ブランドのオーナーであるその人自身と密接に関わっているから。
オーナーの思いを反映するスモールビジネス
「わたし」と「わたしのブランド」はまったく別のものですが、多分に影響しあっています。 そのなかで、「わたし」は日々成長し変わっていき、それを「わたしのブランド」へと少しずつ投影している。
ブランドは、オーナーである「わたし」の可能性や希望を載せているものであり、「わたし」が今つながりたい人と繋がるためのツールでもある。
その「わたし」のトーンが変わったならば、「わたしのブランド」もそのトーンを変えるはず。
変わることと変わらないことの両方が大切
スモールブランドに必要なのは、
A. 微細な変化を受け止めて変わっていくしなやかさ
B. 微細な変化を包みこむ変わらない大きな方向性
その両方だと思っています。
正反対のような要素だけど、この両方が必要です。
「A. 微細な変化を受け止めて変わっていくしなやかさ」については、SNSなどフローであり今の情報を絶えず伝えていくことが有効です。
また、Webサイトの印象も大切です。自分自身でWebサイトをコントロールできるようにしておくことで、画像やメッセージなどをアップデートしていくことができます。
今、自分のブランドとして繋がりたいと思うお客様に届くべき周波数を発しておくことが大切です。
アップデートしないままだと、過去の自分が繋がろうとしていたお客様と繋がるようになってしまいますよね。
発している周波数が適切かどうかに敏感になるとよいです。
またこれは、ブランドの「コア」と「フレア」のうちのフレア(Flair:特定のスキルや個性的なスタイルを指す言葉)だとも言えます。
「B. 微細な変化を包みこむ変わらない大きな方向性」については、短期的な変化があっても長期的にみれば一つの方向をずっと指していると見えるようにすることです。
目指していることや成し遂げようとしていることに変化がないことを表明できるのは、ビジョンやミッション、コンセプトというブランドの根幹を担う「コア」の部分です。
ここでは、自分の思いの抽象度を上げてメタ化し、正確に言語化しておくことが重要です。
まとめ
「変わらないべきもの」だったブランドは近年、環境や顧客の影響を受けて「変わっていく流動体」になったと言えます。スモールビジネスはさらにオーナーである「わたし」の影響を多分に受け、さらに流動体となっています。
流動体であるブランドをよりよくしていくには、変わっていくことを受け入れ「フレア」を調整することと、長期的には確固たるビジョンやコンセプトがあって「コア」が変わらないこと、その両方が必要だと言えます。