やりたいことなのに、なぜ私たちは消耗してしまうのか? ー達成感の話①
今年の初め、megropress Stationeryという活版印刷のステーショナリーブランドとして、展示会へ参加していました。
今回のイベントを終えて、強く残った感覚がありました。
それは「達成感」。
イベントに参加して、もっと知ってもらいたいとか、つながりを増やしたいといった、外向きの目的も、もちろんあったのですが、終えてみて一番強く残ったのは、「やり切ったー(涙)」という感覚でした。
なぜ今回の達成感には、「やりきった!」という爽快さではなく、「やりきった……(涙)」という感覚があったのか。
それは、「完遂する」ということが、私にとって長い間向き合い続けてきたテーマだったからです。
今回の展示では、「送る」というニュアンスを伝えるために、「Send」ではなく「Send Out」という言葉を使いました。
「送りたい気持ちが生まれたときに、ただ思うだけで終わらせず、きちんと送り切る、届け切ることができる」、そういう機能を持ったプロダクトであることを表現したかったからです。
でも実は、この言葉には私自身の、とても個人的な思いが重なっていました。
「やりたい」と思いながら、形にできなかった。
「やり切りたい」と思いながら、完遂できなかった。
そうした感覚を、私は長い間抱えてきたからです。
私は現在、ブランディングディレクターとしての仕事をメインにしていますが、独立当初は、活版印刷のステーショナリーレーベルとして活動を始めました。
結果的に、事業として続ける難しさに直面し、十分にやり切れないまま、別の事業の柱を探すことになりました。
活版印刷との関わり自体は続いていたものの、「本当はこうありたかった」というイメージをどこかに抱えたまま、10年以上が過ぎていきました。
切り替えて、別の形でやってきたのですが、手放したつもりでも、終わったことにはなっていなかったのだと思います。
ずっと頭の片隅で気になっていて、「いつかは、きちんと向き合いたい」という思いが、ただ時間だけをかけて、そこにあり続けていたのです。
これは、私だけの話ではないんじゃないかな、と思います。
やりたいと思いながら、途中で止まってしまっていること。
思い描いたところまで行き着く前で、そのままにしてしまっていること。
そうしたものを、多くの人が、ひとつやふたつ抱えているのではないか、と思うんです。
「やりたいことがあるのに、なぜか進めない。」
その状態はなんで起こるのでしょうか?
そこには「達成感」というものが大きく関わっていると今回感じました。
そしてその「達成感」は、女性を生き生きさせ、消耗せずに進んでいくために、ものすごく重要な要素だと感じています。
こうした状況は、意志の問題ではなく、「達成感が生まれない構造」の中にいるからなのかもしれません。
では、達成感が生まれるようにするには、どうしたらいいのか?ということを、次回の記事で、引き続き考えてみたいと思います。