ブランドの2周年に考える「ブランドを育て続ける」ということ
いつも変わらない、心地よい風を感じる店構え。
「茶舗 ゆと葉」は、私たちがブランドの立ち上げから関わらせていただいている、京都宇治の茶農家さんが営まれているお茶ブランドです。
ブランドのインタビューはこちら
この夏、その「茶舗 ゆと葉」が、2周年を迎えました。
先日、ともにブランドづくりをしているクリエイティブチームのみんなと、節目のお祝いと、ブランドのメンテナンス、そしてレイアウト変更を兼ねてお店へ。
ブランドをつくる仕事をしていると、「ブランドは、つくって終わりではない」ということを、あらためて感じます。むしろ、つくったあとに、どう育て、どう守っていくか、のほうが難しいのかもしれません。
お店を続けていれば、新しい商品や企画を始めたり、見せ方を変えたくなったりします。
そのひとつひとつは、その時々では自然な流れでの選択でも、積み重なるうちに、少しずつ、ブランドの方向がずれていくことがあります。
だからこそ、定期的に立ち止まって、
「今、私たちはどこに向かっている?」
「最初に決めたことから離れていない?」
「これは、このブランドらしい選択だろうか?」
と確認する時間が大切です。
今回の訪問も、何かを大きく変えるためではなく、今の「茶舗 ゆと葉」というブランドがどんな状態にあるのかを、クライアントさまを含めたチームのみんなで確かめる時間でした。
新しいことを始めるときこそ、相談できるチームがいる
ブランドをつくったときに関わったクリエイティブチームが、その後も引き続き伴走することには、大きな意味があります。
ブランドの背景や、そこに込めた思い。最初にどんなことを大切にして、何を選び、何を選ばなかったのか。そうしたことを一緒に深めてきたからこそ、「これ、やったほうがいいかな?」という新しい相談に対しても、一緒に考えることができます。
目の前の流行や、一時的な反応だけではなく、長い時間をかけて積み上げていくブランドの価値から考え、「やったほうがいいこと」だけでなく、「やらないほうがいいこと」も考えることができる。
それは、ブランドを育てることであると同時に、これまで積み上げてきたブランドの価値を守ることでもあります。
ブランドを育て続けることにも、コストがかかる
継続的なクリエイティブのサポートには、その分、人が動き、時間も知恵も使われます。だから、ブランドを育て続けることにも、当然、コストがかかる。
でも、それは単にデザインを維持するためではなく、これまで積み重ねてきたブランドの価値を守り、これから先の可能性を育てていくためのもの。
そう考えると、ブランドをつくった後にも、必要なところにきちんと手をかけ続けることは、とても大切なことなのだと思います。
ゆと葉さんが今、この心地よい状態を保ちながら、少しずつ新しい景色を見せてくれているのも、ブランドを育てることの価値を理解し、必要なところに時間や人の力をかけて、私たちと一緒に向き合ってくださっているから。
ブランドは、完成品じゃなくて、つくったあとも、考えて、選んで、整えて……そうやって少しずつ、育っていくものなのだと思います。
「オーナー自身がブランドの価値を理解している」という重要性
「茶舗 ゆと葉」が2年経った今も、最初につくったブランドの空気をしっかりと保ちながら、少しずつ新しい景色を見せてくれている、その背景には、オーナー自身が「ブランドを育て続けること」の価値を深く理解してくださっていることがあります。
ブランドは、クリエイティブチームに任せておけば維持できるものではありません。
日々の事業の中で、どんな商品をつくるのかとか、SNSでどんな発信をするのか、何をやって、何をやらないのか…そのひとつひとつを決めるのは、オーナー自身です。
だからこそ、当たり前のようですが、オーナー自身が、ブランドの価値を理解し、「その価値を守り、育てていこうと思っている」ということそのものが、とても大切なのだと思います。
必要なときには相談して、必要なところには手をかける。
新しいことを始めるときも、一度立ち止まってブランドの軸に照らして考える。
そのために、クリエイティブチームの力を借りる。
「ブランド立ち上げまでの費用」ではなく、これからブランドを育てていくために必要なことも、ブランドづくりに関わるものとして捉えてくださっています。
だから私たちも、2年経った今も一緒に考え続けることができる。
ブランドを育てるのは、
クリエイティブチームだけでも、オーナーだけでもない。
その価値を理解するオーナーと、それを支えるクリエイティブチームが、
一緒に育てていく。
その関係性こそが、ブランドを長く、健やかに育てていくためには大切なのだと思います。
ブランドは、つくったあとも、考えて、選んで、整えて、また次の一歩をつくり、育てていく。
2周年という節目に、そのことをあらためて感じました。
「茶舗 ゆと葉」の2周年おめでとうございます。
これからも、この場所に流れる心地よい風が、変わらず、そして少しずつ豊かになっていきますように。